肌は、細胞がターンオーバーによって定期的に入れ替わることで健やかさをキープしています。ターンオーバーは一定のサイクルで行われることが大切で、遅すぎても早すぎても肌トラブルのもとになります。そこで、今回は、ターンオーバーが乱れる原因についてご紹介します。
ターンオーバーが早くなりすぎる原因
ターンオーバーが早くなるのは、外部からの刺激が原因として考えられます。
紫外線ダメージを受けると、すぐに修復しようとするため、ターンオーバーの周期を早めてしまうことがあります。
また、洗浄剤の界面活性剤が肌に残ること、フルーツ酸などのピーリング剤や尿素を配合した化粧品の過度な使用、収れん化粧水やふき取り化粧水の過度な使用、耐水機能を強化したベースメイク製品の影響などによって、ターンオーバーの周期を早めてしまうことがあります。
さらに、刺激の強い洗顔料やクレンジング料の使用、洗顔方法やクレンジング方法の誤り、化粧水をコットンなどでつける際の刺激も影響を与えます。
ほかにも、熱い湯や長時間の入浴、アルカリ性または酸性などの温泉への頻回な入浴、誤った汗の処理など、肌との何らかの接点で過度な刺激を与えるとターンオーバーの促進につながり、場合によっては早くなりすぎてしまうのです。
こうした刺激によって、無理やり角質が剥がれ落ちることで、角質層の奥にある未成熟な細胞が肌の表面に押し上げられてしまった状態になります。そのため、肌は弱くて傷付きやすく、肌荒れなどを起こしやすくなります。毛穴の黒ずみ、いちご鼻、角栓が目立つ、肌がテカる、ニキビや大人ニキビができる、敏感肌、インナードライ肌、赤み、炎症、肌荒れ、発疹、かゆみなどのトラブルは、ターンオーバーが早すぎる場合に生じることが多いものです。
また、ターンオーバーが早すぎると、水分を保持することが難しくなり、乾燥し、敏感肌になることもあります。
ターンオーバーが遅くなりすぎる原因
ターンオーバーが遅くなるのは、肌の代謝の低下が原因です。加齢によりターンオーバーがゆっくり低下してしまうことは大きな問題ではなく、ストレスや睡眠不足などの要素で、過度にターンオーバーが遅くなることが問題なのです。
また、体温の低下もターンオーバーが遅くなる原因です。冬は、気温、湿度が低くなり、体温も下がるので、肌の代謝も下がり、顔冷えなどによってターンオーバーが遅くなってしまいます。さらに、夏でも汗をしっかり拭かないなどで、肌表面の角質は剥がれ落ちにくくなり、ターンオーバーを遅らせる場合があります。
ターンオーバーの周期が長くなると、古い細胞が肌に留まって出ていかないため、新しい肌細胞がつくられにくくなります。
さらに、自然にはがれるはずの垢が肌の表面を覆ったままになり、角質が厚くなったり、メラニンが肌に留まったりします。
また、天然保湿因子や角質細胞間脂質がつくられにくくなり、バリア機能が低下し、乾燥肌を招くことにもつながります。そのため、ターンオーバーが遅くなりすぎると、くすみがちで肌の肌理も乱れている、表面がごわついてメイクのノリが悪い、肌がザラザラ、ガサガサでツヤがない、急にシミが増えたり、濃くなってきたように感じる、擦り傷や切り傷が治りにくいといった症状が現れるのです。
まとめ
ターンオーバーは、からだの内部と外部のさまざまな原因によって乱れてしまいます。しかし、日常の生活習慣やスキンケアを見直すことで、ターンオーバーは正常な状態に保たれます。ターンオーバーを正常化して、健やかな美肌を目指しましょう。